ハミルトンは、1892年にアメリカで創業した時計ブランドです。モダンかつ洗練されたデザインのジャズマスターや、エルヴィス・プレスリーが愛用したことで知られるベンチュラ、第一次世界大戦で活躍したパイロットウォッチなど数多くの人気モデルがあります。
高精度かつ丈夫な作りと、モダンで幅広いデザインが魅力のハミルトンですが、使っているうちに動かなくなってしまうことがあります。今回は、ハミルトンが止まってしまったときの原因やその対処法を紹介します。
ハミルトンをオーバーホールしないとどうなる?はこちらから!
1,ハミルトンの自動巻き時計が止まる原因
ハミルトンには、大きく自動巻き時計と電池で動くクォーツ時計があり、それぞれ止まる原因が異なります。まずは自動巻き時計が動かなくなる原因から紹介していきます。
1-1,巻上げ不足
ハミルトンの自動巻き時計が止まる原因の1つ目は、巻上げ不足です。自動巻き時計は、振り子の役割をしているローターが腕の動きで回ることで、時計の動力であるゼンマイを巻き上げる仕組みになっています。手巻き時計では、リューズを使って手動で巻き上げる必要がありますが、自動巻き時計ではその必要はありません。
そのため「自動巻き時計は腕に着用していれば勝手に巻上げられているはずだ」と感じている方もいますが、必ずしもそうとは限りません。あまり腕を動かさない場合や、きちんとローターが回っていない場合、巻上げ不足に陥り止まってしまいます。巻上げ不足かどうかを確認するには、リューズを使って手動で巻き上げてみましょう。だいたい30~50回前後リューズを回すことで、ゼンマイは十分に巻き上がります。
1-2,油切れ
ハミルトンの自動巻き時計が止まる原因の2つ目は、油切れです。ハミルトンの自動巻き時計は多数の小さなパーツが組み合わさってできています。そしてその一部には、パーツをスムーズに動かすための潤滑油が塗られています。長年使っていると、この油が切れてしまったり劣化したりしてパーツ同士が噛み合わなくなり動かなくなってしまいます。油切れの場合、オーバーホールを依頼し新たに油を塗り直してもらうことで直すことができます。
1-3,ゼンマイ切れ・劣化
ハミルトンの自動巻き時計が止まる原因の3つ目は、ゼンマイ切れ・劣化です。ゼンマイは、金属でできた帯状の自動巻き時計の動力源である重要なパーツです。しかし、経年劣化や巻上げ時に負荷によってゼンマイが切れてしまうことがあります。もしゼンマイをリューズで巻上げているときにキュルキュルと空回りする感触がある場合、ゼンマイが切れている可能性が高いです。ゼンマイが切れている場合や動きが悪くなっている場合は、修理で交換してもらうようにしましょう。
2,ハミルトンのクォーツ時計が止まる原因
続いて、ハミルトンのクォーツ時計が止まる原因を解説します。
2-1,電池切れ
ハミルトンのクォーツ時計が動かない1つ目の原因は、電池切れです。使っている時計が電池切れになることもあれば、長年使用しておらず久しぶりに取り出したら動いていないという場合も、電池切れが考えられます。一般的に、アナログ式で秒針のある時計の電池寿命は、2~3年と言われています。電池が切れた状態のまま放置してしまうと、次で解説する液漏れによって時計が壊れてしまうこともあるため、早めに交換しましょう。
2-2,液漏れ
ハミルトンのクォーツ時計が動かない2つ目の原因は、液漏れです。クォーツ時計は長年電池が切れたまま放置すると、電池からアルカリ性の液体が漏れ出し他のパーツに侵食してしまいます。すぐに交換すれば大事には至りませんが、長年放置された時計は、パーツも液体によって腐食してしまい交換が必要になることが多いです。数年間、クォーツ時計を使用せずに電池交換しても動かない場合は、液漏れの可能性が高いです。
2-3,回路不良
ハミルトンのクォーツ時計が動かない3つ目の原因は、回路不良です。一般的に、クォーツ時計は機械式時計よりも寿命が短いと言われていますが、それは電子回路の寿命が20~30年程度だからです。寿命となった電子回路は交換することで、引き続き使い続けることはできます。しかし、ハミルトンの正規店は10年間しか交換部品を保管していないため、古いモデルの時計は修理ができない可能性もあります。
3,ハミルトンの時計が止まる原因<クォーツ・自動巻き時計共通>
続いて、クォーツ・自動巻き時計共通の時計が止まる原因を解説します。
3-1,時計内部にゴミや埃が入っている
内部にゴミや埃が入ってしまい、パーツに絡まって動かなくなってしまうことがあります。リューズをしっかりと閉めていなかった場合に発生することが多く、とくに油が塗られている部分にくっついてパーツの動きを止めてしまうことが多くあります。この場合は、時計の分解・洗浄が必要です。
3-2,パーツの消耗・破損
ハミルトンの時計が動かない原因の4つ目は、パーツが消耗または破損していることです。時計をぶつけたり落としたりといった衝撃で、パーツが外れたり破損したりしてしまいます。また、長年使っているうちに摩耗してしまうこともあります。時計を振ったときにカラカラと音がなる場合は、パーツが外れてしまっている可能性が高いです。そのままにしていると他のパーツに引っかかったり傷をつけてしまう可能性があるため、早めに修理を依頼しましょう。
3-3,内部に水が入った
時計にとって、水は大敵です。なぜなら内部の機械は、ほとんどが金属でできているため水が入ってしまうと錆びてパーツが使えなくなってしまうからです。時計内部に水が入ってしまう理由は、誤って水に落としたり洗濯してしまったりといった場合はもちろん、雨や汗、手を洗う際の水滴でも起こりえます。
よくある誤解として「防水時計だから大丈夫」と、時計をつけたままシャワーを浴びたりお風呂に入ったりしてしまい、時計を水没させてしまうことがあります。シャワーの水圧は強いため、防水時計であっても防水しきれないことや、温度の高いお風呂では防水を司るパッキンがダメージを受けてしまい、防水機能を果たさないこともあるのです。
また、パッキンはゴム製のため経年劣化するため定期的な交換が必要です。パッキンの交換はオーバーホールによって行われますが、長年オーバーホールをしていないと劣化したパッキンが、防水機能を果たせなくなり、水が入ってしまうこともあります。
ガラスの曇りがずっと取れない場合は、内部に水が入っている可能性が高いため、早急に修理を依頼しましょう。
4,ハミルトンの止まってしまった場合の対処法
ハミルトンの時計が止まってしまった場合、電池切れや巻上げ不足以外が原因の場合、時計修理を依頼する必要があります。ハミルトンの時計は、大きくハミルトン正規店か、民間の時計修理店に依頼するどちらかの方法になります。
4-1,ハミルトン正規店
1つ目の方法は、ハミルトンを販売する正規店に修理を依頼する方法です。正規店の魅力は、メーカーならではの確かな技術力という安心感がある点です。当然、交換するパーツも純正品になります。ただしその分費用は高いため、修理費用を抑えたい方は、次の時計修理店がおすすめです。
4-2時計修理専門店
2つ目は、民間の時計修理店に依頼する方法です。店舗によって価格はさまざまですが、多くは正規店の3~5割程度安く依頼できます。ハミルトンのムーブメントは、世界的なムーブメント専門会社であるETA社のものをベースに開発されており、メンテナンスがしやすいことで知られています。そのため、多くの時計修理店でハミルトンを修理できます。
しかし店舗を選ぶ際には注意が必要です。時計修理店は数が多いため技術や接客の品質にばらつきがあるのも事実。ただ安いだけで選んでしまうと、質の低いところにあたってしまう可能性もあります。
品質の高い、優良な時計修理店を選ぶには次の点を確認しましょう。
- 1級・2級時計修理技能士が対応しているか
- 修理後の保証が半年以上あるか
- 過去の修理実績は豊富か
これらのポイントを満たした、当サイトがおすすめする時計修理店が、「オロロジャイオ」です。
オロロジャイオには、1級・2級時計修理技能士が在籍しているのはもちろん、経験が10年~30年の技能士だけが在籍しています。修理実績も豊富で、部品製作も行っているため、正規店で製造が終了したものでも修理できる可能性があります。修理後の保証は、アンティーク時計が半年、それ以外の時計が1年となります。
東京中野の店舗はもちろん、WEBでは概算見積もりも行っています。無料で見積もり費用を事前に把握できるため、修理を検討している方はまずは申し込みしてみましょう。
オロロジャイロならハミルトンのオーバーホール料金が正規店価格から1割~2割程お得に依頼できます。筆者も利用しましたが、正規店に劣らない仕上がりでした。
【写真付きレヴュー】オロロジャイロでオーバーホールを体験!口コミや評判についても!
以下に正規店とオロロジャイロの違いを比較表にしました!
5,まとめ
ハミルトンが動かない場合の原因と対処法を解説しました。ハミルトンが動かない原因は、クォーツ時計と自動巻き時計によって変わってくるため、お手持ちの時計の仕組みがどちらかを確認しましょう。
電池切れや巻上げ不足以外に原因がある場合は、修理を依頼する必要があります。正規店ではメーカーならではの技術力と品質で安心感がありますが、その分費用は高くなります。修理費用を抑えたい場合は、優良な時計修理店を選びましょう。当サイトがおすすめする時計修理店は、「オロロジャイオ」です。
WEB上では無料で概算見積費用も教えてもらえるため、まずは問い合わせをしてみましょう。